Life Cycle |クラゲの一生

クラゲの寿命は種類によって違いますが、数か月~1年程度です。下図はクラゲの生活環(くらげの一生)です。クラゲはカブトムシや蝶、カエルのように成長の過程で形態が変化(変態)する生物です。成体のクラゲから、egg(卵)として生まれ、Planula(プラヌラ)という浮遊期を過ごし、岩場などに付着してPolyp(ポリプ)というイソギンチャクのような状態になります。その後、ポリプは花(お皿)が重なったようなPoly with buds(蕾のポリプ)に変化して、その花のような1つ1つが分離してimmature medusa(未熟なクラゲ)となり、これが成長してadult mesusa(成体のクラゲ)になります。

https://kids.britannica.com/students/assembly/view/223509

egg、planula、polyp、immature medusaの過程では雌雄の区別がなく、自分のクローン(コピー)を増やしながら成長します(無性生殖)。成体のクラゲになると雌雄の区別ができるようになり、受精によって卵を産み(有性生殖)、成体クラゲは衰弱し、次世代へと生命をつなぎます。つまり、無性生殖によって自分のコピーを倍数的に増やし、有性生殖によって遺伝子的な多様性を獲得するという、巧みな生存繁栄戦略で約6億年前から地球に子孫を残してきました。、実は、私たちのよく知っている成体のクラゲはクラゲの一生のなかの最後のひとときなのです。一方で、不老不死のクラゲと言われるベニクラゲは衰弱した成体クラゲが死滅せずに”若返り”によってポリプに戻り、また成体クラゲになるという離れ技をおこないます。さらに水族館で目にするミズクラゲも環境によってはプラヌラからポリプにならずにポリプ期を飛ばして直接成体クラゲになることもあるなど、クラゲの生態には未知の部分が多く、とてもミステリアスな生き物の1つです。